ポカリスエット
Pocari Sweat / WordRidden

体重60キロの人が1リットルの汗をかくと、体温は12度程度下がる効果があると言われています(数値は換算によるもので、実際は環境気温や湿度など諸条件で異なります)。こうした温度調節の働きは、大脳視床下部にある体温調節中枢が汗腺に汗を出すよう指令を発することで行われます。

でももし、汗をかくのが嫌だからといって水分を控えてしまうと一体どんな状態になるのでしょう? 大きな変化を簡単にまとめてみました。

熱疲労

汗をかいているのに水分の補給をしないでいると、温度調節のバランスが崩れて脱水を起こしてしまいます。これを放置していると、熱疲労の原因にもなります。

脱水の症状としては、脱力感・倦怠感・めまい・頭痛・吐き気などが現れます。

水分の補給が必要ですが、汗からは塩分も失われているので、塩分の補給も必要です。この状態で水だけ飲んでも脱水を回復することができないので要注意。

対応策
まずは涼しい場所へ移動します。衣類を緩めて寝かせ、水分の他に、汗で失われた塩分も併せて補給します。足を高くし、手足を抹消から中心部に向けてマッサージをするのも有効です。

吐き気やおう吐で水分補給できない場合は、病院で点滴を受ける必要があります。

熱射病

体内に発生した熱を放射できずにいると、体温がどんどん上昇してしまいます。
熱射病の前兆として頭痛・吐き気・めまいなどの症状が見られたり、ショック状態になったりします。

体温を下げる調節機能の働きが追いつかなくなると、最終的に中枢機能に異常をきたしてしまい、応答が鈍い、言動がおかしい、意識がないといった意識障害が起こります。

こうなってしまうと全身の臓器の血管が詰まって臓器障害を合併することが多く、死亡率も高くなるので、すぐに体を冷やす処置が必要です。

対応策
合併症に対して集中治療が必要なので、集中治療ができる病院にすぐ移動する必要があります。そして、救急車を呼ぶ間、何を置いても体を冷やします。

皮膚を直接冷やすより、全身に水をかけたり、濡れタオルを体にあててあおぐほうが気化熱による熱放散が進むので効率的。首、わきの下、足の付け根など太い血管が通る場所をアイスパックなどで直接冷やすのも有効です。

近くで十分な水が確保できない場合は、水筒の水やスポーツドリンク、清涼飲料水など、水分であれば冷えてなくてもかまわないので、口に含んで患者の全身に霧状に吹きかけてあおぎます。こうすることで、汗による気化熱の冷却と同じような効果を得ることができます。

循環が悪い場合、足を高くし、抹消から体の中心に向かってマッサージするのも効果的です。

熱疲労と熱射病は「熱中症」の一つ

熱疲労や熱射病は、それぞれ別の病気ではなく、「熱中症」という言葉で総称される病気です。ゆるやかなグラデーションでつながっているイメージと言えるでしょうか。

「汗をかかない」というのはこうしたリスクをはらんでいるので、汗対策も汗を止めてしまおうと考えるのではなく、汗かき対策グッズをうまく活用して快適さを追求するのがおすすめです。

汗は不快なものですが、適度に気持ちのいい汗をかいて、体が持つ体温調節の機能がうまく働く生活を心がけたいですよね。

この記事、いいなと思ったらシェアしてね
  • Facebook
  • Hatena
  • twitter
  • Google+
ブログの購読はこちらも便利
follow us in feedly